2015-10-01から1ヶ月間の記事一覧

オブラートに包んで貧困を語りたくはない/大西連『すぐそばにある「貧困」』

うまく言葉にできませんが、明日は我が身、と思った本です。 認定NPO法人自立生活サポートセンター・もやい理事長を務める著者が、生活困窮者支援を通してみた貧困について綴った『すぐそばにある「貧困」』(大西連/ポプラ社)。 すぐそばにある「貧困」 作…

文楽に行ってみませんか? 個人的お気に入り演目3選

2004年に発行された『あらすじで読む名作文楽50選』が新版で出ていたので、その中でも特に好きな演目についてのエントリです。 文楽の演目は歌舞伎でも上演されることが多いので、実際に文楽や歌舞伎の舞台で観たことのある面白かった3作品と、個人的おすす…

ブログをはじめて1か月、思ったこと・これからのこと。

気づけばこのブログを公開しはじめて1か月が経ちました。 まずはこんな奇特なブログの読者になってくださった方、訪問してくださった方々に感謝申し上げます。 この1か月で一番身に染みているのが、「好きなことを書いて誰かに読んでもらえる」ことのありが…

ブログを毎日書きたいと思う理由/お題スロット「ブログをはじめたきっかけ」

このブログを公開し始めてから毎日更新しているのですが、きっかけは仕事からくる体調不良でした。いつの間にかどんどんダメになっていく自分に気づいて、こんな理由からブログを毎日書くことにしました。 記録を残したい 書くことに慣れたい ブログ運営とい…

本好きへの100の質問

やりたいことリストについて調べていた時、いろいろリスト化することよなあと思っていたのですが、「本好きへの100の質問」(http://www.geocities.jp/bookend1185)を見つけたのでやってみました。 karasawa-a.hatenablog.com すごく長いのでお時間のある方…

やりたいことのリスト化はどんなふうに広まったのか

来年のほぼ日手帳に観劇予定とかやりたいことリストを少しずつ書いているのですが、やりたいことのリスト化ってどんなふうに広まっていったのか気になったので調べてみました。 すぐに浮かんだのが以下3つの映画。いずれも死に直面した登場人物たちが、死ぬ…

少しだけ心を開けた気がした

久しぶりに職場の方に会って食事をしました。休職中の身で食事会とは若干の罪悪感もあったのですが、直接お話しできて精神的に上向いてきたので、今回は甘えさせてもらおうと思いました。 現在の職場の様子も伺いましたが、話の大半はよしなしごとで、笑顔に…

「スープが冷めないうちに」【第14回】短編小説の集い

素敵な企画をお見かけしたので、初参加させていただきます。 ブログ自体始めてから日が浅く、創作物を公開することも不慣れで緊張しております。小説の中身やブログ運営に関して、何かございましたらご指摘いただけると嬉しいです。 どうぞよろしくお願いい…

私を私たらしめるのは誰か/中村うさぎ『他者という病』

私は死ぬのと同じくらいか、それ以上に怖いと思っていることがあるのですが、まさにその恐怖を書いている本を読んだので感想を残しておこうと思います。 他者という病 作者: 中村うさぎ 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2015/08/21 メディア: 単行本 この商…

グチを客観視できたら、見える世界が変わるのかもしれない/原祐美子『グチの教科書』

職場で聞いてはいやな思いをしつつ、自分も口にしていたであろうグチ。吐き出しても我慢してもいいことなさそうなのに湧きあがってくるそれと闘う方法を見つけないと、職場に復帰してもまたつらい思いをすると思い手に取った本です。 グチの教科書 (マイナビ…

行ってみたい時代に行ける時代は来るのだろうか

行ってみたい時代について考えるのは、誰かの人生を追体験したい欲望の表れにも思います。人間が誕生する前の時代であれば人生の追体験はできませんが、それでも己のルーツを求めることに深いつながりがあるのではないでしょうか。 本当に行けるなら845年頃…

未来の予定が埋まっていると、ちょっとした希望になる

スーパー歌舞伎Ⅱ「ワンピース」についてのエントリを書いたのですが、今の公演に行けないのを残念に思っていたところ、来年3月に大阪松竹座、4月に博多座に来るそうで、にわかに来年の予定が気になってきました。 karasawa-a.hatenablog.com 年間インデック…

「トミーとタペンス」で思ったコンビものについて/アガサ・クリスティー『秘密機関』

NHKで「トミーとタペンス ―2人で探偵を―」が始まったので、ドラマを観る前に原作の『秘密機関』を読みました。 秘密機関 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) 作者: アガサ・クリスティー,田村隆一 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2003/11/11 メディア: 文…

明日出かけるのがつらい時に準備しておくもの

最近妙にそわそわと落ち着かず、早朝覚醒を繰り返しています。その割に出かける時間が近づいてくるとベッドに逃げ込みたくなる衝動に駆られてしまうので、なんとか表に出られるように準備していることを書きます。 荷物と衣服は前日から用意しておく 当たり…

ブログにアイコンをつけてみました

はてなブログを始めてから、ずっとプロフィール欄の人影が気になっていました。 細かいことが気になるのが私の悪い癖 プロフィール欄というくらいだから、自画像でも写真でも好きなキャラクターでも、己を表現できる画像を載せてよいのだと解釈したのですが…

大人の自分と、子供の自分/谷山浩子『真夜中の図書館』

気力が湧かずベッドでぐったりと過ごすのは苦しいものです。本当は本を読む気にもなれないのだけれど、じっと横になっていても気が休まらない、そんな時に谷山浩子の『真夜中の図書館』を読みました。 真夜中の図書館 作者: 谷山浩子 出版社/メーカー: ヤマ…

秋の夜長に読みたい本5選

寒さが苦手な私にとって、今頃は手足の冷たさに凍える季節の一歩手前の貴重な時期です。長い夜はできるだけ小さくなって暖かく過ごしたいのですが、そんな時お供にしたい5冊について書きたいと思います。 『カラマーゾフの兄弟』ドストエフスキー カラマーゾ…

実家の片付けで掘り起こしてしまった、目をそらしたい過去

汚部屋以上、ゴミ屋敷未満くらいの実家の片付けに行って参りました。 実家はバスで30分程度の場所なので行こうと思えば頻繁に訪ねられるのですが、私が出て行った後の空きスペースを妹が見事に占拠しており、物理的に居場所のない状態にされています。おかげ…

紀長谷雄とは何者なのか/灰原薬『応天の門』

心待ちにしていた漫画『応天の門』(灰原薬/新潮社)の新刊が出たので、勇んで本屋へ向かいわくわくと読んでおりました。今回は作中の登場人物、紀長谷雄について書こうと思います。 応天の門 1 (BUNCH COMICS) 作者: 灰原薬 出版社/メーカー: 新潮社 発売日…

手帳を使っても、使わなくても、求めるものは同じはずだ

日経WOMANの11月号が手帳特集だったので読んでみました。仕事術からライフログの取り方、おすすめ手帳が実例と共に紹介されています。 日経WOMAN(ウーマン)2015年11月号[雑誌] 出版社/メーカー: 日経BP社 発売日: 2015/10/07 メディア: 雑誌 この商品を含む…

やりたいことリストから見えてきた、わたしの願望

いろいろな方がやりたいことリストを作成されているので、触発されてほぼ日手帳に書いてみたのですが、読み返してみると自分が望んでいるものが見えてきました。 とりあえず健康で平和に暮らしたいらしい 書いた内容は全部で101個あったのですが、カテゴリ分…

テーマソングがわからない/谷山浩子「フィンランド」

谷山浩子というひとがモンティ・パイソンの「フィンランド」をカバーしています。「ああ、フィンランドね、なんか素敵な感じの国だよね、ちょっと遠いどこかの国だよね」というだけの曲です。 何ともいえない適当な歌詞と谷山浩子の歌声、何より「私のテーマ…

このブログについて

初めてのブログで右も左もわからず書き連ねておりましたが、駄文ながら公の場に発信しているものですので、今更ですがブログの主な内容とプロフィールです。 このブログの内容について 本や観劇の感想と日常の思ったことなどが書いてあります。 ブログの中の…

コントロールという、得体のしれない行為/メヒティルト・ボルマン『希望のかたわれ』

最近、手帳に関する本やビジネス書を意識して読もうとしているのですが、大抵「コントロール」という単語が出てきます。大雑把ですが、自己管理を行い効率よく仕事を進めるために、自分の感情や仕事の配分、運命までも「自分でコントロール」する必要がある…

休み方がわからない/楽しかったけどイライラする 文楽「桂川連理柵」

休み方が下手だとよく言われます。 体調を崩し、休日くらいゆっくり休めと言われても、体が動くのなら普段できていないあれこれをやらねばと家の中をうろうろしてしまいます。本を読むにしても「ここから何かを学ばねば」と変な力みが入っていて、うまく内容…

スーパー歌舞伎Ⅱ 『ワンピース』、観に行きますか?

市川猿之助主演のスーパー歌舞伎「ワンピース」が本日初日を迎えるとNHKのニュースでやってたので現時点での感想です。九州島民なもので、公演を観に行く予定は今のところありません。なお、歌舞伎役者は中村屋贔屓(初めて見た舞台が18代目中村勘三郎襲名披…

「すること」のためにないがしろになっていた「いること」

手帳で楽しく自己管理できたらいいなと思い、あまり読んでこなかったビジネス書や手帳術の類を最近は手に取るようにしていたのですが、読み進めるにつれて自分がボロボロになっていることに気づきました。 仕事が思うようにいかず周りの協力も得られず意固地…

疲れた時のレスキューアイテム/おやすみアニメ

寒さが近づいてくるにつれ、いろいろ疲れた……という投げやりな人間になっていきます。 睡眠と食事以外の救いがほしい 私はやりたいことを頭の中でごちゃごちゃ考える癖があり、願望をやるべきこととして義務化してがんじがらめになりがちです。最近は夢いっ…

私の足が収まる靴はいずこに/『アラジンと魔法のお買い物』

何かを購入するとき、私は本当にこれを買っていいのかと悩むタイプです。最後まで使い切るのに本当にこのノートでいいのかとか、今手に取ってる大根よりもう少し奥の大根のほうがスが入ってないんじゃないかとか、うじうじと売り場に立ち尽くすこともしばし…

急いでないけどガツガツ本を読みたい

本は書店で購入するより図書館で借りることが多いのですが、当然ながら公共のものなので読みたい時に都合よく読めないことはあります。なので、私は割と図書館の予約サービスを利用して、順番が回って来るまで待つことが多いです。そうしているうちに予約し…