疲れた、よりも、くたびれた、と言いたい

長い一日を耐えて、ああ疲れたと言うところをああくたびれたと言いたいと思った。

疲労していることに変わりはないのだけれど、「疲れた」というと心身を酷使して元気がなくなったのに対して、「くたびれた」というと同じ元気がないのでも頭や体をよく使ったのだという感じが強いように思う。単純に体に負担がかかっていると感じるよりも、たくさん活動した充足感を得られる方が気分を持ち直しやすい。

くたびれるという言葉は年月を感じさせる。年を重ねてきたもの、古くなったものに対しても使われるが、決してネガティブな意味だけで使われはしないと思う。いい具合にくたびれて、使い勝手のいいもの、味のあるものになることだってある。

ただ疲れ果ててしまうより、くたびれても歳を重ねた分だけ自分の中に蓄えを増やしていきたい。