今年は病気になりたくない/夜のどんど焼き
今年のどんど焼きは夜の神社へ行って参りました。
十日ゑびすの前夜祭「宵ゑびす祭」で行われたおくべ祭(どんど焼き)です。
おくべ祭とは正月の飾り物と旧年中にお世話になった古い御守りや御札をお焚き上げする神事。
その炎や煙にあたったり、その日で調理したものを食べると、その年は病気をしないと言われ、また書初めを焚き上げ、天高く舞い上がれば所が上達すると言われている。
19時開始なので、普段は閉まっている門が開いていました。そもそも日が暮れてからはあまり出歩かないので、夜の神社というだけで結構ドキドキします。
本番は十日ゑびす祭のようで、あくまでも今日は前夜祭。明日は朝7時から正午まで祭りが続くようです。さすがにそんな朝から祭りには行けそうにありません。おとなしく家で仮面ライダー観てます。
境内には大きなしめ縄や正月飾りが積み上げられていたので、私も祝箸を入れていただきました。お焚き上げを見るためか、ちらほらとひとも集まってきています。なぜかケバブの移動販売車がいたのですが、トルコの方かしらという店員さんと神職の方がお喋りしていて何だかシュールな光景でした。
19時から早速お焚き上げかと思ったら、本殿で神事を行うのでみなさんいらしてください、と神職の方に誘導されて本殿の中へ入ることになりました。お祓いとか結婚式とかするひとしか入ってはいけないと思っていたのですが、案外普通に入れるものなんですね。
立派な装束を着た神職の方が総勢8名、楽器を演奏したり祝詞をあげたりお祓いしたりしていました。笛に釣太鼓に篳篥と、お正月にNHKで放送している舞楽くらいでしか揃わない楽器を奏でる神職が遠い存在に見えました……。楽器の演奏ができるというのも神職に必要なスキルなのでしょう。いつどうやって練習するのか気になります。
見ているこちらもお祓いを受けたり、奉げた玉串に二礼二拍手一礼をしたりと何となく縁起のよさそうなことが続いて、最後に神職の方が本殿から火をもらって境内に向かいます。火をつける瞬間を大勢で取り囲んで見物。
すぐに炎は大きくなって煙も火の粉も高く上がりました。
笛と太鼓の演奏が続く中、ふるまわれたぜんざいを食べながら火の近くで温まるひとが続々とやってきます。特に関わりのないひとたちが、何となく集まって各々イベントを楽しむ感じで居心地のいい夜でした。
体も温まったし、煙も浴びたし、今年は健康でいられますように。
神社の周りはイルミネーションがたくさんありますが、LEDだからなのか、これだけあっても全然温かくないんですよね。きれいだけれど、私には燃え盛る炎の方が力を与えてくれるように感じます。