1月の読書記録2
この記事以降に読んだ本です。
本は通勤電車の中で読むことが多いです。最寄りの路線で首都圏のようなすし詰め状態になることはまずありませんが、さすがに雪が積もった日は読書どころではない混み具合でした。
月1冊くらいのペースで『ハーモニー』『虐殺器官』を読み終え、やっと本作に辿り着きました。映画は観ていません。前2作が現実に起こりうるかもしれないディストピアを描いていたのに対して、本作は舞台設定が過去で歴史改変や小説の登場人物が現れるためか、現実とは切り離されたフィクションの感覚が強く、読後感はそれほど重くなかったです。死ぬのは怖いなあと常々思っているのですが、半永久的に生きる屍者になるのもおそろしい。いろいろ思うことはありますが、今すぐに言葉にできないのが歯がゆいです。
同時代が舞台で同じく歴史改変物といえる『ねじまき男と機械の心』(マーク・ホダー/東京創元社)を読んだばかりだったせいか、わりとすんなり19世紀ロンドンに入りこめました。時代背景や歴史上の人物や文学作品を知っていないとわかりづらい部分はかなりあったと思うので、本作から逆引きで歴史本を読んだり小説を探したりするのも楽しそうです。『フランケンシュタイン』読んだことなかったので、これを機に手に取ってみようと思います。あとダーウィンのことがもっと知りたくなりました。
まだ読みかけですが、乙川優三郎の小説は時代ものだけではなく現代ものもすごく好きです。翻訳家と同時通訳の、ひとや言葉と向き合う姿をゆっくり読み進めていきたいです。志を同じくしたひとたちが、各々のフィールドで闘いながら根元で通じあう感じがとても心地よいです。
いろんな方のきれいな料理の写真を見ると、自分の茶色い弁当がわびしく見えます。もう、常備菜を保存する容器からしておしゃれ。野田琺瑯なんて持ってません。WECKが使いこなせません。そもそも自分が作ったものを美味しいと言っていいのかどうかもよくわかりません。でもどうせなら食べたいものを自分で用意したいし、楽しく料理したいので、野暮ったい自宅の冷蔵庫の中身とにらめっこしながら、少しずつアイデアを拝借しています。野菜たっぷりの常備菜は眺めるだけで美味しそうだし真似したくなります。
少しずつ、本を読む気力が戻ってくるといいですが、無理なくつきあっていこうと思います。