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1月の読書記録

思うように本が読み進められない日が続いています。1月に読んでまだ感想が書けていない3作品です。感想を書くために読んでるわけではないけれど、書かないと忘れてしまうので今年は昨年より読書記録をきちんとつけたいと思っています。

 

ねじまき男と機械の心〈上〉 (大英帝国蒸気奇譚2) (創元海外SF叢書)

ねじまき男と機械の心〈上〉 (大英帝国蒸気奇譚2) (創元海外SF叢書)

 

 

ねじまき男と機械の心〈下〉 (大英帝国蒸気奇譚2) (創元海外SF叢書)

ねじまき男と機械の心〈下〉 (大英帝国蒸気奇譚2) (創元海外SF叢書)

 

シリーズ2作目だということに気づかず読み始めてしまったうえ、1作目のネタバレもわりとあってショックでしたが、SFあり、ミステリあり、オカルトありで楽しく読めました。架空の19世紀ロンドンが舞台のスチームパンクです。街は巨大化させた虫の甲殻を使った乗り物が走り回り、悪態をつく伝書インコが飛びかう埃と霧にまみれた茶色い風景。タイトルの通り「ねじまき男」は確かに登場するものの、中盤辺りまでは特にオカルト色が強いストーリーで「機械の心」とは……? と読んでいましたが、思わぬところであっと言わされました。

主要な登場人物は歴史上の人物なのですが、巻末には補遺として人物紹介が載っているので、19世紀のことなんてよくわからない私は大変助かりました。主人公の「王の密偵」リチャード・バートンは実在した探検家ですが、敵と戦い推理もするし変装して潜入捜査もするし神秘主義にも通じているスペックの高いヒーローです。1作目から読んだ方がわかりやすいのでしょうが、前作のネタバレを気にしなければ2作目から読んでも充分楽しめると思います。

本シリーズの3作目は1月末に発売予定のようです。中途半端に2作目から読んでしまった身としては、1作目に戻って読み直すか、このまま続きの3作目から読むか悩みどころであります。 

月の山脈と世界の終わり〈上〉  (大英帝国蒸気奇譚3) (創元海外SF叢書)

月の山脈と世界の終わり〈上〉 (大英帝国蒸気奇譚3) (創元海外SF叢書)

 

  

文学会議 (新潮クレスト・ブックス)

文学会議 (新潮クレスト・ブックス)

 

作者はアルゼンチンの作家なのですが、南米の小説というとそれだけで難解で近寄りがたいイメージがあります。ボルヘスを読んでもよくわからなかったといういろいろ足りない私ですが、本作はすごく奇妙な話で一気に読んでしまいました。

表題作は偶然財宝を手に入れたマッド・サイエンティストがクローン軍団を作ったはいいけれどどうやって世界征服しようかということになって、天才のクローンを作ろうとしたら出来あがったクローンがとんでもないものになっていたという話なんだと思うのですが、うまく筋を並べられません。至って真剣なのだと思いますが、読んでいて脱力してしまいました。 

もうひとつの収録作「試練」の方がピンときたかもしれない。少女がふたりの「パンク少女」にナンパされてスーパーを襲撃する物語です。こんなに徹底した行動を起こせるだろうかと思いつつ、自分の目指すところは違うだろうとも思ったり、書かれている全てを鵜呑みにはできないだろうと疑ってみたり。 

もうひとつついでに断っておかなければならないが、<お話>もまた、言説の別の次元では、ひとつ前の<お話>から論理を借りてくるものだ。同様のことは見方を変えれば物語にも言えるわけで、ひとつの物語は他の物語の内在的な論理となり、という具合に無限に連鎖するのだ。それから(そろそろ本題に入りたいのだが)、あれこれと例を挙げて図式的に説明してきたが、だいたい似たりよったりな例を挙げただけで、それらの間に意味の繋がりがあるわけではないこともお忘れなく。

「文学会議」p.24

 

文豪に学ぶ超一流の手紙術

文豪に学ぶ超一流の手紙術

 

夏目漱石や幸田露伴、宮沢賢治、太宰治など著名人の手紙から年賀状や暑中・寒中見舞いのような時候の手紙から依頼状や断り状という実務的なものまであります。実際に手紙を書く参考になるし文章の美しさや面白さも楽しめるのですが、ひとの手紙を見るのは送り主と受け取り手の関係を覗き見るようで、こっそりと読みたくなる本でした。

星新一の昭和63年の年賀状がいいなと思いました。

時のたつのが、早くなりました。

そのスピードを落すよう、本年は

試みてみようと思います。

まずは、おたがいの健康ですが。 

『文豪に学ぶ超一流の手紙術』p.34

久しぶりに手紙を書きたい気持ちになりました。

読みたい本はたくさんあるのに、頭と体がついてこなくて歯がゆいです。今年は作家やジャンルで選り好みせず読んでいきたいと思っています。