モネ展へ行ってきました

福岡市美術館のモネ展に行ってきました。2月4日から九州初公開で「印象、日の出」が展示されていたこともあってか、美術館の外まで行列が続く盛況ぶりでした。

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モネというと睡蓮ばっかり描いていたひとくらいの知識しかなかったのですが、肖像画や風景画、鉛筆による風刺画の展示もあり、10代後半から最晩年までの画業をたどれる展示になっていました。

「印象、日の出」は50×65cmと思っていたより小さく、朝日が昇る港の柔らかな空気が感じられる絵でした。展示室ではじっくり見たいひとは後方から、近くで見たいひとは絵の目前を歩きながら鑑賞するようにアナウンスされていたので、ゆっくり見るには平日に行った方がよいのではと思います。

睡蓮の絵だけで8枚展示されており、庭や植物画も多く見られましたが、モネは晩年白内障を患っていたせいか、何が描いてあるのかわからないような作品もいくつかありました。

印象派というと柔らかい色彩と淡い空気感をイメージしていましたが、動き続ける植物や水面の一瞬を捉えようとした絵は荒々しい筆致で何も見逃すまいと塗り重ねられた執念にも見えます。いろいろな睡蓮が見られたので満足です。

 

モネ展のあとは、近現代と古美術系の常設展へ。福岡市美術館はポール・デルヴォーの「夜の通り(散歩する女たちと学者)」を所蔵しているはずなのですが、今回は展示されてなくて残念でした。動物絵画を集めた企画で狐の剥製と一緒に長谷川潔の「仮装したる狐」が展示されていて思わぬ喜び。でもひとの多さに圧倒されて早々に退散しました。

 

気持ちの良い晴天で、美術館横の大濠公園では散歩やランニングをするひとでいっぱいでした。このまま暖かくなっていってほしいものです。

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大濠公園そばには福岡城址があり、堀には夏に蓮の花が咲きますが、今の時期は緑はなく水面は真っ暗でした。